海軍省購買工場に指定されていた「捧吉右衛門商店(現・燕物産株式会社)」は、横須賀や呉の海軍軍需部にカトラリーを納入していました。
その中で、接待用として用いられていた高級品「紅茶匙(ティースプーン)」をこの度燕物産株式会社さんに復刻して頂きました。
材質は当時と同じ洋白(ニッケルシルバー)。一般実用向けのステンレス製品とは異なり接待用として用いられた高級品です。
デザインも高級で、19世紀初めのイギリスで登場した「キングスパターン」という貝をモチーフにした模様を基本にしています。
キングスパターンは、英王室のほか、英海軍や米海軍の高級食器にも用いられていました。
日本海軍のものは、キングスパターンを基本として「桜に錨」の海軍錨をあしらった独自のデザインとなっています。
柄の裏面に彫られていた「SASAGE」の文字も復刻されています。ただし、食材をすくう部分、丸い「つぼ」の裏にあった貝の模様は再現ができませんでした。
時代の流れで、現代の燕には継承されていない技術も過去の日本海軍洋食器には使われていたのです。
<解説> 海軍史研究家 齋藤義朗
大きさ:長さ約12.7cm
材 質:洋白(ニッケルシルバー)
日本製
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当商品は「呉市ふるさと納税返礼品」に出品しており、呉市に寄付する事で当商品が返礼品として贈呈されます。